「夫が危険なものを持っています。どうしたらいいのでしょうか」
主人
御主人
夫
旦那さん
危険
事故
大怪我
「...と、いう相談が来たのね」
「別に相談じゃなくて、単なる情況説明かもしれない」
「危険なものって」
「わからん。全然見えない」
「危険なものというのは...カードに無いから勝手に決めてしまいますが、かなり大きなものなんですね。うちに入りきれなくて庭に放り出しているんですが、奥さんは『そんな危険なモノ、なんとかしてちょうだいよ』とか言うんですよ。でも夫は『そのうち競売にかけるから』って、取り合わないわけですね。
で、いざとなったらこれで自殺する覚悟もあるんだ、などと言っています」
売る
売り払う
競売にかける
売った相手
覚悟
する覚悟です
「そうして、奥さんは回想しました。そういえば、夫の幼なじみの人がとっても濃い人だったんです。それに対抗して、あんな危険なものを手に入れてしまったんでしょう」
幼なじみ
恋
恋する
好きになってしまいました
「つまり、幼なじみに、非常に“濃い”人がいるんですね。兵器マニアかなんかで。それに対抗して、危険なモノを手に入れて庭においといて、自殺する覚悟と」
「で、その危険なモノって何なんだよ」
「その夫婦には、実は1人の娘がいました。娘はまだ小学生で可愛い盛り。好奇心が旺盛で、何かあると、そこに首を突っ込んでしまう」
娘
娘さん
何かあるとすぐに
「なんか、『アフリカの爆弾』みたいだ」
「ところが、主人たら大酒のみで、この前もクラス会で酔っ払って帰ってきましてね」
酒好き
酒豪
酒のみ
クラス
「酔っ払った勢いで、こんなものを手に入れてしまったんですが」
「だから、“こんなもの”って何なんだよ」
「で、会社とかでも問題になるんですよ。
『こんなものを持っている人間がいるということは、著しいわが社のイメージダウンになる。君、なんとかしたまえ。やめたまえ』
『いえ、私はこれを処分するわけにはいきません。そんなに言うなら、私は辞表を書きます!』
...ちなみに、このだんなさんの名前は料理(りょう・おさむ)さんといいます。苗字が料で名前が理」
料理
料理を作る
料理人
辞表
辞表を書く
「そのクラス会の時にですね、その濃い昔馴染みと出会ってしまったために、危険なモノを手に入れよう、という気になってしまったんですよ」
「なるほどね」
「いっそのこと、夫の留守にこれを売ってしまおうかと思ったんですが、そこまでは勇気がないんですよ」
「後で旦那に何言われるかわからないからね」
「で、夫になんとかしてくれと何度も言ってるんですが、なかなか聞いてくれないんですよ」
勇気がない
勇気がなくて
勇気を出して
勇気がありません
勇気
頑固
頭がかたい
聞き分けがありません
「私は、とうとう我慢できなくなりました」
「誰が?」
「奥さんでしょう」
「昔馴染みと対抗してあんな危険なモノを手に入れたりしたんだったら、2人で分ければいいじゃないの」
「え?」
「そして、他にも皆に配ればいいじゃないの」
「ええっ!?]
「そう言って、近所の皆さんに少しづつ心くばりしたのです」
「そういうものだったのか...」
我慢できません
我慢仕切れなくなって
心配
心配する
心配でたまりません
「まあ、そうしようと、奥さんがノコギリやらナタやらを持って、庭に出て行きます。すると、旦那さんが出てきて『そんなことをするなら、離婚だ』と言います。
奥さんも、『こんな危険なモノと一緒にいるぐらいなら、実家に帰らせてもらいます』。でも、ああ以前はもっといい人だったのになどと思ったりもしている」
離婚
離婚する
離婚しました
以前は
「...そういうような相談を受けた司会者さんは、こういいました。『奥さん』」
「え、誰が?」
「司会者さん。相談番組の」
「テレビ番組だったんかい!?」
「じゃあ、今までのは再現ドラマかなんかな訳ですね」
「『奥さん...じゃなくて、お嬢さん』」
「え、娘が相談してるの? 奥さんじゃなくて」
「いや、みのもんたは、相手が奥さんでも『お嬢さん』と呼ぶんですよ」
「ああ、なるほどね」
「というわけで、みのもんたは『お嬢さん、いくら夫の物といっても他人のものでしょう。他人の物を勝手に処分するのはよくないですよ。まずは素直に謝罪して、先のことはそれから考えたほうがいいですよ』とアドバイスしました」
(いつの間にか、司会はみのもんた、ということで皆納得している)
他人の物
他人の物を勝手に
勝手口
謝罪
謝る
謝れ
謝りました
「どう思いますか? ゲストの車だん吉さん。
ゲストの車だん吉は、スタジオだというのにタバコをふかしながら答えました」
車
車の運転
車を運転する
喫煙
タバコ
タバコを吸う
タバコ屋の店員
「タバコをすいながらすっかりリラックスした車だん吉が答えます。
『つまり奥さん、あなたは勢いで思わずそんなことを言ってしまったんですね。で、今のところ、離婚はしていない。なんていうか、家庭内離婚て感じですか』」
勢いで
思わず
勢い
発言
などと言います
などと言うのです
などと言って
発言者
「でも、スタジオにいる人が素朴な疑問を感じるんですよ。こんな危険なモノを、よく彼が手に入れられたな。家のローンだって大変だろうに、そんなモノを買ったら生活していけないんじゃないか。いや、実はこれは会社のお金で購入したんですよ。だから辞表を書いたんですね。
で、テレビでそんなことをウダウダやっていると、首を突っ込んでいた娘さんが、思わずその危険なモノを作動させてしまいました。それで、あたり一帯は荒廃してしまうんです」
会社のお金
後輩
「首を本当に突っ込んじゃったわけ? 慣用句でなく」
「その途端、あたりいったいに凄まじい被害が!」
「そんなんじゃ、娘も死んでるじゃん」
「で、付近の土地を荒廃させてしまったわけなんですが、いろいろまあ家などもまあ壊してしまって、さんざんな目にあいました。それで、2000万円も借金ができてしまったんですね」
「2000万円ぐらいで済むのか?」
「なぜ2000万円で済んだか。他にも保険を解約したりとかして、なんとか金を作ったんですね」
「この娘さんに、いっぱい保険がかかってたとか」
「保険金殺人!?」
「『危険なモノ首突っ込み保険』とかいうプランがあるのかな」
「それでですね、なんとかしようなんとかしようと考えたところで、先週、宝塚記念とかもありましたしね。競馬でお金を増やそうと馬券を買ったんですよ」
2000万円
多く
たくさん
競馬
「ところが、料理さんと一緒に競馬場に行った娘さん。付近に凄まじい被害を与えたため、今では『幼い殺し屋』などと呼ばれています。そんな名前をつけられるぐらいだから只者ではありません。
競馬で馬を見に行って、そのうちの一頭と大恋愛に落ちてしまいました」
幼いころ
幼児
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大恋愛の末
「ちょっと待ってよ...ええー...所変わって...
お父さんとお母さんの前に、娘さんが座っています。
馬もいます」
(一同、笑)
「まさに『どこの馬の骨ともわからない』
「『お父さん、お母さん、この馬との結婚を許して欲しいのよ』
『それはやめておいた方が』
とお母さんの方は涙ながらに頼む訳ですが、親父のほうはもう話す気力もなく、酒を飲み出して、お酒を飲むと危ないモノを持ってきてしまう例の性格がムクムクと頭をもたげてきます」
やめる
やめて欲しい
やめてください
やめました
お酒さえ飲まなければ
お酒を飲むと
お酒
「お酒を飲むと危ないモノを持ってくるんだっけ?」
「それどころか、会社の金で買ってきちゃう。結構冷静じゃん」
「でも、ばれてクビになってるし」
「しかし、お父さんは危険なモノをもちだそうとしました。が、娘さんのほうはその危険なモノとお友達となっていたので」
「えっ!?」
「友達となったかのように扱うことができたので、お父さんでは相手になりませんでした」
「つまり、ボールは友達みたいなもんだね」
「そうして、娘さんは、晴れて馬と結婚しました」
異性の友達
友達になる
結婚
結婚する
結婚しました
配偶者
(一同、爆笑)
「カードあるよなあ、うーん」
「このカードじゃあ、こう展開させるしかないねぇ」
「馬が結婚するか」
「だいたい、未成年だろうがお前ら」
「いや、でもあれは人間同士の結婚の法律であって」
「しかし、夫婦となったものの、所詮は馬と小学生。夫婦生活はよくわかりません。
どうすればいいのでしょうか?」
(一同、爆笑)
「確かに、ブツは馬並みだけどねぇ」
「何を?」
「何をどうするんだ」
「だからナニを」
「これ以上、つっこんじゃいけないと思うんだけど」
「みのもんたにゃきけねぇよ、もう」
「しかし、さすがはみのもんた。ひとつ妙計がありました。アメリカはマサチューセッツ工科大学に、Dr.ヤメラレマという天才博士がいまして、彼の発見したヤメラレマ線を当てれば」
「なんじゃそりゃ」
「ゲッター線みたいなもの」
「ヤメラレマ線を当てれば、馬は人間になり、小学生の女性は大人の女性になれると言う...」
どうすればいいのでしょうか
やめられません
不可能
(一同、爆笑)
「なんて都合がいい」
「無茶苦茶都合がいい...なんでみのもんたがしかも知ってんの? フリップが出てきて『こういう症状に効く』とか言ってんのか」
「これがヤメラレマ線の効果だ! とかいう特集を組んでたんですね、きっと」
「じゃあ番組は家庭問題の相談じゃなくて、ヤメラレマ線の紹介が本題だったのか!」
「馬は人間に、少女は大人に」
「と、いうわけで、私、来年までにお母さんになります」
来年
母
お母さん
「私はお母さんになるんだ、私が言うと親達は怒り出しました。そりゃそうですね、ちょっと前まで小学生だったんですから。でも、娘の方は
『あんたが変なもの買ってきたせいで、私は“幼い殺し屋”なんて変な仇名つけられて人生滅茶苦茶になったんだから。あんたなんか親とも思ってないわ!』」
私が言っても
私が言うと
親友
意気投合する
意気投合して
「わけわかんねぇ」
「で、次が最終回」
「じゃあ、オチは?」
「え、オチ!?」
「と、いう番組を1年前に放送したわけですが...と、みのもんたが。
今ではこの娘さんに子供も生まれ、孫もできたということで。今では関係も良好になったと私も聞いております。で、この家族の行く末に、まだ問題があると思う人はオレンジの、」
「違う番組になってる...」
「問題無いと思う人は青の札を上げてください。さあ、オレンジ、オレンジ、オレンジオレンジオレンジ...ダメですね。もうこの一家のことは忘れましょう。ということで、この相談は私に対する嫌がらせだったということで」
「嫌がらせだったんかい」
「で、実はこの“濃い友達”というのが、実はみのもんたのことだったと」
「なるほどね。それで嫌がらせでこんな相談を」
「何がなるほどなんだか」
孫
孫の顔が見たい
嫌がらせ
嫌がらせのつもりか
明らかに嫌がらせで
「以上、どうもお疲れ様でした」
(一同、拍手)