チャンバラ屋 自己中心派

(「例のアノ本 第3号」掲載)



Good-bye Joe, he gotta go, me oh my oh
 「時代劇3600秒」は、その名が示す通り、 テレビ時代劇を扱ったカードゲームです。
 ゲームのコンポーネントは、数種類のカードが計98枚。これが全てです (
注:01)。
 カードは、色画用紙に単色コピー。 同人ゲームということもあり、決して豪華とは言えないグラフィックです。
しかし、このカードと サイコロから生まれるひたすらおバカな世界は、もう爆笑モノ。
 筆者は、ゲームは初めてという人と何かをするときには、 とりあえず「掴み」としてこれをするのを定番にしております。
 プレイヤーは、ひとつの時代劇番組のプロデューサーとなり、 登場するキャラクターに様々な事件を解決させて視聴率を稼ぎます。 ゲーム終了時、最も視聴率を取っていた番組の勝利です。 もし視聴率が10%を切ると、 その番組は打ち切りとなって屈辱を味わいます (注:02)。

 はるか以前(おそらく、プレイ時期は1996年)の プレイ模様の録音より作成した、プレイレポートをお送りします。


He gotta go-pole the pirogue down the bayou
 ゲーム開始時、各プレイヤーは メインキャラクター1枚、サブキャラ2枚のカードを引きます。
 メインキャラクターは、7枚 (水戸光國、暴れん坊将軍、旗本退屈男、遠山の金さん、大岡越前、中村主水、桃太郎侍) の中から選びます。 そしてサブキャラは、それとは全く関連なく、ランダムに 2枚引きます。そのため、

水戸光國のお供をする沖田総司
大岡越前を助ける宮本武蔵とペリー
等と言った、 時代考証を完全に無視した訳のわからん組み合わせが平気で現れます。

 1枚のカードには、キャラクター名、そのキャラクターの強さ、視聴率、もしあれば特殊能力、そして「番組名キーワード」が記されています。
 キャラクター名は、そのキャラの名前。 基本的にカード1枚でキャラ1人ですが、 「助さん&格さん」「殿様・千石・たこ(
注:03)」 等のように、複数キャラで1枚というものもあります。 キャラクターの強さは数字で現され、大きいほど強いキャラになります (宮本武蔵は6。うっかり八兵衛は1)。 視聴率は、そのキャラを持っているだけで、番組が得られる視聴率です。
 そして「番組名キーワード」。 キャラカードには、そのキャラに関した単語が2つ記してあります。 手持ちのキャラの単語を組み合わせる事により、何と 番組名ができてしまう のです (注:04) 。ただ、番組中にキャラクターは死亡することもあるのですが、そうすると番組名が変わってしまったりもします。


 今回のプレイヤーは4人。番組開始時のキャラクターと番組名は、以下の通り。

番組タイトル 水戸先生純情伝
プレイヤー河原公児
登場キャラ*水戸光國(メインキャラ)、榊原伊織、沖田総司

番組タイトル 快傑! 子連れ将軍
番組タイトル稲葉喜芳
登場キャラ*暴れん坊将軍(メインキャラ)、子連れ狼、 快傑ライオン丸

番組タイトル 旗本投げ銭の軍団
プレイヤー宮崎智博
登場キャラ*旗本退屈男(メインキャラ)、銭形平次、服部半蔵

タイトル  御存知 遠山の座頭市
プレイヤー川村岳道
登場キャラ*遠山の金さん(メインキャラ)、座頭市、木枯らし紋次郎


His Yvonne the sweetest one, me oh my oh
 ゲームの流れは、

1.手番プレイヤーがイベントカードを引く
2.キャラクターで事件を解決する
3.次のプレイヤーに手番を移す
4.全員の手番が終わったら、「時間」を10分進める

 となります。
 このゲームでは、「ターン」に相当するのが「時間」です (つまり、テレビの放送時間)。 ゲーム開始時は8時。全員が手番を1回づつ終えると次は8時10分。 以後、10分づつ時間が進んで行き、40分の手番を終えると、 各番組で視聴者の反響をチェックしてゲーム終了となります。


 最初、「場」に事件カードが3枚出されます。

宮崎 「(カードをめくる)ニセ小判づくり、馬鹿大名、辻斬り、ですね」

 これが現在、世間を騒がせている事件です。


★★★ 8:00 ★★★

水戸先生純情伝
 まず、自分の番の頭には、イベントカードを1枚引きます。手番プレイヤーの河原さんがカードをめくると……

河原 「……切腹」

 全プレイヤーでサイコロを振り、 いちばん小さい目を出した番組のキャラが1人、切腹するというものです。

河原 「いきなり、腹切るんかい!」

 サイコロ勝負の結果、「快傑! 子連れ将軍」の稲葉さんが負け、 キャラが切腹することとなりました。

宮崎 「はい、じゃあまたサイコロで。1、2で暴れん坊将軍、3、4で子連れ狼、5、6でライオン丸ね」
川村 「(サイコロを振る) 子連れ狼、切腹!
稲葉 「武士やめてるのに〜」
宮崎 「その代わり、視聴率が3%もらえる」

 イベントの次に、事件解決を試みます。基本的に、自分の番組のキャラが、場に出されている事件カードと戦う、という形になります。

河原 「じゃあ、暴れ回る辻斬りを、水戸黄門の命令によって、沖田総司がぶった切りに行きます」

 事件を解決しようとするキャラは、「強さ」の値だけ、手番プレイヤーがサイコロを振ります。
 事件には「難易度」があります。難易度の数だけ、他のプレイヤーがサイコロを振ります。
 両者が振ったサイコロのうち、1か6の目の数を数えます。
 キャラの方が出た個数が多かったら、事件は解決。逆に事件の側の方が多かったなら、解決は失敗です(同じなら振り直し)。
 この場合、沖田総司は強さが6なので、6個サイコロを振ります。1、および6は2つ出ました。一方、事件側では1つしかでませんでした。そのため、沖田は事件解決に成功します。
 事件カードには視聴率が記してあります。その事件を解決した番組は、カードに記された視聴率を得ることができます。辻斬りのカードの視聴率は3%だったので、水戸先生純情伝は3%の視聴率を得ます。
 しかし

宮崎 「事件は解決しましたが、1、2が出ると病死します」

 なんと沖田は、「 戦闘後にサイコロを振り、1か2が出ると病死する 」という「特殊能力(?)」を持っているのです。

河原 「(サイコロを振る)大丈夫。生きてます。それに、榊原伊織先生がいるからね」



快傑! 将軍 (旧「快傑! 子連れ将軍」子連れ狼の死亡により、タイトル変更)
 まずはイベント

稲葉 「特別ゲストの悪役。ただちに事件カードを引いて場に出す。視聴率+3、難易度+1」

 そこで、事件カードを引くと

河原 「平将門の怨霊。強さ6になっちゃったね」

 平将門は、難易度が5。事件の中でも最強クラスです。さらに視聴率も、難しいだけあってただでも7%あります。それが、イベント効果によりさらに強化され、難易度6、視聴率10%となってしまいました。

川村 「強ぇ〜〜」
宮崎 「でも勝てば、これだけで視聴率10%獲得か」
稲葉 「……別に、これと戦わなくてもいいんですよね」
宮崎 「ええ。他にしますか?」
稲葉 「じゃあ、ライオン丸で、ニセ小判作りを行きましょうか」

 事件解決に失敗すると、試みたキャラは殺されてしまいます。だからうかつに強い敵と戦うと、すぐにキャラクターがいなくなってしまいます。
 難易度6はさすがにキツいと考えた稲葉さんは、それほど強くないニセ小判作り(難易度2)を退治することにして、成功。視聴率2%を獲得しました。



御存知 遠山の座頭市
 イベント

川村 「(カードをめくる)お色気シーン」

 番組がお色気シーンを流して、視聴率2%を得る、というものでした。
 そして、事件解決。皆が事件解決に成功しまくったおかげで、場には事件カードは1枚、それも難易度6の平将門しか残っていませんでした。

川村 「将門か、山から引くか……」

 場に出ているものを相手にする他に、事件カードの山札からめくって勝負することもできます。ただし、めくることにした場合は、たとえそのめくったカードが気に入らなくても、必ず勝負しなければなりません。

川村 「座頭市、将門と対決だぁ。勝新、行け!」
河原 「度胸やな」

 座頭市の強さは4。これで難易度6の将門に立ち向かうのは、少々無謀とも言えます。
案の定、結果は失敗。

川村 座頭市は、将門に呪い殺されました




★★★ 8:10 ★★★
水戸先生純情伝
 イベント「敵の汚い罠」。自キャラひとりひとりについてサイコロを振り、1か2が出ると死亡してしまいます。

河原 「水戸黄門……大丈夫。榊原伊織、死ぬなよ……OK。沖田総司は……死んだ」
宮崎 「医学、使う?」
河原 「生き返れ!」

 榊原伊織の特殊能力は、キャラの死亡を1回だけ医術によって無効にできる、 というもの。 敵の汚い罠にかかった沖田は、これにより命をとりとめました。

河原 「沖田総司で、切り込みじゃあ!」

 山札から事件カードをめくると「抜け荷をしている回船問屋」。沖田の働きで、無事に解決しました。



快傑! 将軍
 イベントは「そのころ……」。キャラ2人で、事件を一度に2回解決してよい、というもの。

稲葉 ライオン飛行斬り で将門、暴れん坊将軍で、山から引く」

 快傑ライオン丸の特殊能力は、「ライオン飛行斬り」によって、ゲーム中1回だけ、強さに+2できる、というもの。ライオン丸の強さは5ですが、この能力を使えば7にまで上昇します。こうして平将門に挑んだのですが、結果は返り討ち。

稲葉 「まいったなー。ライオン丸、死んじまったよ」

 一方そのころ、暴れん坊将軍は、押し込み強盗団を退治しておりましたとさ。



旗本投げ銭の軍団
 イベント「他番組との対決」。他番組を指名し、1人づつキャラを出して勝負し、勝った方は視聴率3%が得られます。

宮崎 「服部半蔵で、そこ(「御存知 遠山の座頭市」改め「木枯らし金さん」)と対決します」
川村 「うーん……金さんは残しておきたいからな。木枯らし紋次郎で行きます」
稲葉 「嫌な対決だ」

 服部半蔵と木枯らし紋次郎の対決です。結果は、紋次郎の勝利でした。

川村 服部半蔵、木枯らし紋次郎に一刀両断!
河原 「新聞の見出しにされそうだ」




★★★ 8:20 ★★★

水戸先生純情伝
 イベント「敵の罠」

河原 「うおお、また罠かい!」
宮崎 「さっきのは敵の『汚い罠』だったから1、2で死亡だったけど、今回はただの『罠』だから、1のみで死亡」

 そしてまたもや、沖田総司が死亡してしまいました。

河原 「期待の戦力が……お前、罠ばっかかかってんじゃねぇか」

 沖田総司がいなくなった今、残るは水戸光國と榊原伊織。水戸光國は、特殊能力により8時40分には「葵の印篭」効果で強さが+4になります。が、それ以外の時の強さは3。ハッキリ言って、弱小キャラです。一方、榊原伊織の強さは2と、もっとどうしようもありません。

河原 「弱い……お前ら、弱いぞ。どうする水戸光國!」

 が、このターン、水戸光國は特殊能力「風車の矢七に助けてもらう」を使い、短筒を持った悪の勘定奉行を倒しました。

稲葉 「御隠居、危ねぇ! ってやつですね」
河原 「よかったよかった」



旗本投げ銭 (旧「旗本投げ銭の軍団」)
 イベント「新たなる仲間」で、サブキャラ柳生十兵衛(強さ5)を手にいれます。強力な助っ人に喜び、用心棒つき悪代官に十兵衛をぶつけます……が、返り討ち。

稲葉 「こいつ、武蔵じゃねぇか?」
河原 「三匹が斬るの千石か誰かが雇われてたとか」




★★★ 8:30 ★★★

水戸先生 (旧「水戸先生純情伝」)
 毎回、事件解決は必ず試みなければなりません。ですから、弱いキャラばかりだと、勝負して負けて殺されて、勝負して負けて殺されて……を繰り返して、あっという間に全滅してしまいます。当然、「8時40分に強くなる」といった特殊能力を持つキャラは、40分まで温存したくなります。

河原 「榊原伊織、今のうちに玉砕してこい。8時40分はわしにまかせい。かっかっか」
宮崎 「うわー、御隠居、人非人だ」

 河原さんは、40分に光國を使うために、あえてこの時間帯は捨てに出ました。
 榊原伊織で山札の事件と対決。で、めくったカードは「真田幸村の亡霊」。難易度4の敵です。当然のごとく、返り討ちにされます。



暴れん坊将軍 (吉宗しか生き残っていないので、マンマのタイトル)
 イベント「新たなる仲間」を引きますが、権利を「水戸先生」改め「水戸黄門」に奪われてしまいます(「水戸黄門」は平賀源内を獲得し、さらにタイトルを改めて「黄門エレキテル」となりました)。
 さらに弱り目にたたり目。吉宗が、悪の忍者軍団に勝負を挑んで敗北し、ついに キャラが全滅 してしまったのです。

稲葉 「これで、どうなんの? 俺」
宮崎 「このままゲームを続けます。『新たなる仲間』カードがまた出るかもしれないし、『お色気シーン』とかで視聴率稼げるかもしれないから」



旗本投げ銭
 イベント「スポンサーはB●NDAI」。

宮崎 玩具化を前提とした、サイバーな武器を使うことになった

 一同、爆笑。
 ここでサイコロを振り、1が出れば好評で視聴率+4%、6が出れば不評で−4%、2〜5ならば変化無し、となります。

宮崎 「(サイコロを振る)1。 いいぞ! 視聴率4%を得る

 しかしその後、銭形平次が乱心した旗本の辻斬りに襲われ、死亡してしまいました。

河原 「こりゃ、旗本だけに、事件もみ消しか?」




★★★ 8:40 ★★★

黄門エレキテル (旧「水戸先生」)
 ついに8時40分。最終ターンです。
 8時40分には特殊能力で強さがプラスされるキャラが多数います(メインキャラは、すべて40分に能力上昇する)。それまで解決できなかった強力な(=解決すれば高視聴率が得られる)事件にも勝てる可能性が高くなるので、盛り上がります。
 今回、座頭市とライオン丸を呪い殺した、あの平将門が場に残っています。第1プレイヤーの河原さんは、能力が上昇してから最初の手番を迎えることができるので、非常に有利な立場だと言えるでしょう。
 気合いを入れて、彼がまずめくったイベントカードは

河原 長いCM 。今回のあなたの手番はお休みになる……そんなぁ!」

 周囲から爆笑が起こります。
 結局、何もできないまま、クライマックスの時間は空しく過ぎて行きました。



旗本退屈男 (旧「旗本投げ銭」)
 イベント「路線変更」。

宮崎 「現在のサブキャラをすべて捨て、代わりにサブキャラを2枚引く。サブキャラはすでに全滅してるんで、ただもらうだけですね」
稲葉 「ああ、いいなあ。それ」

 結果、うっかり八兵衛と杉田玄白が番組に加わります。

宮崎 「じゃ、旗本退屈男で、平将門ね」

 平将門の怨霊は、旗本退屈男に退散させられました。



木枯らし金さん
 イベントは「新たなる仲間」。青木昆陽を手にいれます。

川村 「なんだ、こいつ弱い」
宮崎 「でも、どうせ金さんが戦うんでしょ」

 最終ターンなので、温存しておいた金さんを出すのは当然。だから、新キャラが弱くても、何の問題も無かったのです。

川村 「おらおらおらおら。この桜吹雪が目に入らぬかぁ!」

 真田幸村の亡霊はお白州に引き出され、打ち首 を申しつけられました……亡霊なのに。




★★★ 反響 ★★★

 40分までの手番をすべて終了すると、視聴者の反響チェックを行います。 つまり、それまで解決してきた事件に対し 、視聴者がどのような評価を下したかを決定するのです。
 チェックは、 解決した事件カードや視聴率を稼いだイベントカード1枚1枚に対し、 「反響カード」を引くことで行います (キャラクターの視聴率は固定。反響チェックはしません)。
 通常の「反響」は、視聴率がプラスマイナスされる、というものですが、 中には2倍、3倍になるものや、マイナス1倍になるもの、 無効にしてしまうものもあります。

黄門エレキテル
キャラクタ− 水戸光國 2%
平賀源内 1%
解決事件

反響
事件 視聴率 評価 修正
抜け荷をしている回船問屋 2% いつも通り ±0% 2%
短筒を持った悪の勘定奉行 3% 評判がいい +1% 4%
あぶれ剣豪の辻斬り 3% こんなもんでしょう ±0% 3%
12%
河原 「打ち切りにはならなかった」
稲葉 「けどなあ、山場がないし」
川村 「黄門様で、印篭が出ないんだもんねぇ」
河原 「ヤマが無いまま終わってしまった。8時40分で、長いCMで…… エヴァンゲリオンかよ、これは



???? (キャラ全滅により、番組名なし
解決事件

反響
事件 視聴率 評価 修正
お馴染みの悪役のインチキ医師 2%+2% 露骨過ぎる −1% 3%
子連れ狼の切腹 3% すごい迫力だ! +2% 5%
押し込み強盗団 2% 大好評! +3% 5%
ニセ小判作り 2% 大反響! ×3 6%
19%
 キャラが全滅した割には、視聴者の反応は上々。かなりの高視聴率を得ています。



旗本うっかり新書 (旧「旗本退屈男」)
キャラクター 旗本退屈男 2%
うっかり八兵衛 1%
杉田玄白 1%
解決事件

反響
事件 視聴率 評価 修正
バクチの元締め 2% 演出が悪い −1% 1%
馬鹿大名 3% いかん、電柱が見えている! −5% −2%
スポンサーはB●NDAI 4% 大反響! ×3 12%
特別ゲストの悪役が演じる平将門の亡霊 7%+3% すごく面白い! +5% 15%
30%
宮崎 「で、B●NDAIの武器」
河原 「これで評判が良かったら、何か間違ってる」
宮崎 「(カードを引く) 大反響!
稲葉 「好評なのか!?」
河原 「確か、これが来た時に戦ったのって、銭形平次でしたよね。 やっぱ光る十手とかで戦ったのかな。ピコピコピコーとか」
宮崎 「いやいや、光る銭を投げたんでしょ」
川村 「投げると音が出るとか」
河原 「旗本退屈男の額の傷からビームが出るとかかもしんない」




御存知 遠山のイモ (旧「木枯らし金さん」)
キャラクター 遠山の金さん 2%
木枯らし紋次郎 1%
青木昆陽 1%
解決事件

反響
事件 視聴率 評価 修正
野望に燃える悪代官 3% 可もなく不可もなく ±0% 3%
協力:ジャパン・アクション・クラブの、用心棒つき悪代官 3%+1% 逆効果 ×(-1) −4%
他番組との対決(木枯らし紋次郎が服部半蔵を斬り殺した場面) 3% 教育上よくないざます! −3% 0%
お色気シーン 2% いかん、電柱が見えている! −5% −3%
大野剣友会の殺陣がついた火つけ盗賊 2%+1% 評判がいい +1% 4%
真田幸村の亡霊 5% そんなシーンあったっけ? ×0% 0%
4%

川村 「打ち切りだー!」
河原 「あんなに調子良かったのに」
川村 「モノ自体はよかったんだけど、視聴者のウケが悪かった」
稲葉 「きっと、裏番組に強力なのがあったんだ」



 結果、 旗本うっかり新書 が視聴率30%で勝者となりました。




終了後のコメント

宮崎 「勝ってしまいました。宮崎です」
河原 「最初の番組名は忘れてしまいました。最後の、8時40分に平賀源内エレキでパワーアップした水戸黄門が暴れ回る予定だったのが、長いCMによってそのまま終わってしまいました」
稲葉 「『快傑! 子連れ将軍』の稲葉でしたけども、結局、キャラクターみんな死んでしまいまして、それ以上に稼げなくて、終わってしまいました」
河原 「JACが用心棒つき悪代官の殺陣をやったのが非常に不評だったらしく、脚本の評判は良かったんですが、放映したら散々でした。打ち切られました。残念」




Son of a gun, we'll have big fun on the bayou
 このゲーム、ハッキリ言ってプレイバランスは無茶苦茶です。最初に強いキャラが死んでしまうと、「新たなる仲間」が引かれることを祈る以外に、ほとんどやることはなくなってしまいます。また、途中で必死に視聴率を稼いでも、最後の反響チェックで全て吹き飛んだりもします。プレイヤー同士の息詰まる駆け引き、といったものを期待すると、きっと期待外れに終わるでしょう。
 が、しかし。それでもこのゲームは面白いのです。
 もちろん、いくらでも逆転が起こりうる、というのもひとつの理由でしょう。逆転と言っても、自分に都合良い(または他人に都合の悪い)カードの引きを祈るだけなので、プレイヤーの行動が報われる、という性格のものではありません。それでも、一応チャンスがあればやる気も出てきます。
 しかし、それよりも大きい理由は、ゲームによって生じるシチュエーションが笑える、というものでしょう。カードの組み合わせで生まれた状況を想像するだけで楽しめます(たとえ、それがゲーム的に、自分の不幸でしかなくっても)。そしてその組み合わせが生む場面が、非常にヴァリエーション豊かで予想もできないものであるのがポイントです。
 ゲーム的には「障害のクリアに失敗し、自分の手ゴマが減る」というだけのことに対し、「 宮本武蔵が町人の喧嘩に巻き込まれて死亡する 」「 うっかり八兵衛が、魔界転生した天草四郎に殺される 」「 馬鹿大名に返り討ちにされる中村主水 」というように、様々なお馬鹿な場面に変換されます。1枚のカードが、それ1枚だけが生む1種類のイメージを持つだけではありません。他のカードとの組み合わせによって、無限に近いイメージの飛躍を起こすのです。
 最近、笑えるゲームの基本というのは、この「組み合わせによるイメージ飛躍」にあるのではないか、などと筆者は考えております(その好例がバカカード)。20種類のカードで、20通りのイメージしか生まないのなら、すぐに飽きます。が、10種類のカードと10種類のカードで、組み合わせにより10×10=100通りのイメージを生むなら、それは非常に奥の深いものになり得ます。
 閑話休題。
 この「時代劇3600秒」の発行団体、入手方法等は……ごめんなさい、わかりません。ルールブックを紛失してしまいました。
 筆者は、数年前に横浜で行われたSF大会で、購入しました。が、なにぶん昔のことなので、購入価格等も覚えていません。今後、詳しい事がわかったなら、お知らせします。


注:01 メインキャラクター7枚、サブキャラ29枚、事件カード31枚、 イベントカード29枚、ターン表示カード1枚。 →戻る
注:02 ルールに、本当にそう書いてある。 →戻る
注:03 「三匹が斬る」の登場人物。 →戻る
注:04 以前から、本紙で何度も紹介している「バカカード」のようなもの。 →戻る


トップ】 【「かんぽ」の部屋】 【リプレイ