10月20日(金)

 長崎市内をあちこち見て回る。

 天気予報は雨だと言っていた。
 本当に、今度は 『長崎は今日雨だった』 が実現してしまう。
 傘が手放せない。

 雨も降りそうだし、歩くと疲れるだろうから、「歩き回るコースは、体力がまだ残っている最初のうちだ!」と決めて、 坂本竜馬像のある風頭公園へ行くことにする。
 まずは、路面電車で最寄の停留所へ。

 余談ではあるが、長崎市内の路面電車は観光目的には非常に便利。
 たいてい、どこまで行くとしても30分以内には着く。それは、路面電車が速いんじゃなくて観光スポットが近いだけなんじゃないか? などという不粋なツッコミは無しだ。
 どこから乗ってどこで降りても100円。
 しかも、500円出して1日乗車券を買えば、その日は乗り放題で何回でも乗れる。
 もちろん、私もこれを購入した。
 結果を先に言うと、乗ったのは4回だった。

 路面電車を下りると登り坂。
 ひたすら登り坂。
 これでもか、これでもかと登り坂。
 いい加減しつこいぞ、と思われるかもしれないが、読んでいる人がそう思う以上に、登っている本人も嫌になるほど登り坂が続く。

 亀山社中跡は開館が土日のみのため、中まで見れなかった。
 途中、「亀山社中 ○○××さん」と記された、実際の歴史上の人物をモデルにしたらしい人間が「○○まで何百メートル」などと書かれた立て札を持った絵の看板をいくつも見つける。
 下手く...もとい、手作りの味わい深さが感じられる、心温まる絵柄に感動。

“手作りの味わい深さが感じられる、心温まる”看板

 市街地に戻る途中、道を間違える。
 墓地の真中に突入してしまう。
 偶然、楠本イネ(シーボルトの娘)の墓を見つけてしまう。
 もちろん、そんなものが存在することは知らなかったので、驚く。
(念のために補足しておくが、墓が存在するであろうことは、いくらなんでも想像がついた。すでに死んだ人なんだから。長崎にあるのを知らなかったの)

 出島をひととおり見る。
 まだ時間があるので今度は原爆資料館に向かう。
 原爆の熱線や放射線による被害のパネルを見て
「うわー」
 だの
「やだやだ」
 だの
「気持ちわるー」
 だの
「今夜、飯が食えねーじゃん。がはは」
 だのとカン高い声をあげる修学旅行のガキども。
 「ファットマン」の模型の前でVサインをする娘。それを写真に取る父親。確か、館内は撮影禁止だったような気もするが、きっと気のせいだ。
 ああ、日本は平和だなあ、と実感する。

 館内を見ているうちに、足の底から

 ぺこん

 という、妙な音がした。
 靴底が剥がれていた。
底の剥がれた靴(爆心地より約10mの地点で撮影)
約20分後、この靴は廃棄処分とされる
 どうしようも無いので館内はそのまま二歩歩くたびに「ぺこん、ぺこん」と音をさせながら歩く(剥がれたのは片方の靴だけだったので、二歩毎に「ぺこん」と音がする)。
 外に出てから近くで靴屋を探して飛び込む。
「これ、直りますか?」
 と聞くと、無理だと即答。
 仕方無しに新しい靴を買う。

 観光を終え、長崎空港へ。
 ちなみに、結局、雨は全く降らなかった。
 長崎空港から飛行機に乗って東京へ。
 羽田は土砂降りだった。

 翌日は、朝から横浜に行く用事がある。
 いったん家に帰ると、また朝は早起きしなければいけないので、そのまま帰宅せずに横浜でホテルに泊まる。

以上


「家に帰るまでが、修学旅行です」
 確かに、まだ家に帰っていないので、旅は終わっていないかもしれません。
 が、21日の予定は今回の旅行とは全く関係が無いので、わざわざ報告しません。
 よって、この「10月20日」分をもって、今回の旅のレポートは終了とします。

 本当は、宮崎まで足を伸ばして「宮崎 in 宮崎シーガイア」などというネタもやりたかったのですが、さすがにギャグをかますためだけに行くには宮崎は遠すぎました。

 読んでくれた人、ありがとさん。

おまけ:長崎市内写真
誰かが川に落としたバイクの破片 ビデオはベータ!