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(前回までのあらすじ)
 財布を落として金がなくなったため、予定を早めて帰ることにしました。

 朝、早めに宿を出る。
 宿を出てから、
「どーせバスに乗るんだったら、時刻表ぐらい調べておいた方が良かったかも...」
 と思っていると。

 目の前を、乗るつもりのバスが通り過ぎていった。

 バス停に着いた。時刻表をチェックすると、次は30分後。
 それぐらいあれば、別の路線のバス停までたどりつける。
 歩いてゆくことを決意し、道を行く。

 10分後。
 雨が降ってきた。

 残りの所持金は残りわずか。金を貸してくれる親戚のいる駅までの電車賃は残さなくてはならない。今、財布に残っているのは...よし、大丈夫!
 との判断で、長時間、雨に晒されて濡れるよりはタクシーの利用を選択する。

 駅についたら、念のため、駅前の交番で落し物が届いていないか確認する。

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みんな! 卒業おめでとう!!


 私の落とした財布は、既に届けられていることを聞かされる。

応対した警官「ああ、東京からいらしたんですか。それで、連絡がつかなくて遅くなったんですね。届けられたのも夕べだか今朝だったからしいですよ」

 駅から少し離れた本庁まで受け取りに行った。

本庁で応対した警官「何か身分を証明するものお持ちですか? 免許証とか」
私「免許証、その財布の中なんですけど...」
警「ああ、そうでしたね」

 結局、先に名乗っていたことと、免許証の写真から見て本人に間違いなかったことから問題はなし(一応、保険証を持っていたので念のためにとコピーをとることになったが)。
 拾った人がいい人で良かった、と心から感謝。

 財布も出てきたし、もう一泊してもいいかな...などと、一瞬、調子ぶっこいて考えたのだが、よく考えたらキャッシュカードは昨晩のうちに全て停止してしまったので、銀行の支店がある東京に帰らないと金を降ろせない。
 補給源を断たれたため、やっぱり帰京の予定は動かせなかった。

 なんだかんだとあって、帰りは東北新幹線に乗ってきた。
 行きに6時間かかったのが、帰りは3時間半で済む。

 家に帰ると、留守電にメッセージが。

電話の声「福島県の会津若松警察署の○○課の△△と申します。免許証などの入った財布の落し物が届いています。このメッセージを聞きましたら...」
『水曜日 午後6時30分です』

 夕べ、自分が財布を落としたのに気づく十数分前の時刻である。

「ってことは、夕べのうちに警察に電話しておけば、キャッシュカード止めないで済んだんじゃん!」

 夕べ、あちこちに電話したのに、なぜかよりによって警察だけはしていなかった自分。
 馬鹿...


《教訓:
 ・財布には、携帯電話の番号を書いた紙切れを入れておく。(→落とした時、家に帰る前に連絡が入るかもしれない)
 ・ひとつの財布に、すべての取引先銀行やら何やらのカードと、身分証明になる免許証まで一緒にブチ込まない。
 ・落し物をしたら、警察に問い合わせる