9月14日(日)
昨晩は、台風の影響で大風注意報が発令。
市内で、舗道の柳が倒れて路線バスの屋根を直撃し、復旧のために消防隊が出動する騒ぎがあったりしたらしい。
ついでに、室内にまで雨音が響く大雨。
しかし、夜の間に台風は去り、今朝は雲ひとつない快晴...とまではいかないが、曇りがちで時々日が差す、程度の天気にまで回復する。
で、この日の行動計画。
平賀源内に師事し、秋田蘭画を確立し、「解体新書」の挿絵を書いた小田野直武(以上、パンフレットより抜粋)ゆかりの地、角館に行くことにする。
朝飯後、とりあえずインターネットに接続して、所要時間などを調べてみる。
新幹線で46分、などというデータが出てくる。
わずか2駅のところに新幹線を利用するのも馬鹿馬鹿しいし、特急料金がもったいない。新幹線を利用しない方法を調べる。
所要時間 2時間半、などというデータが出てくる。
電車に乗っているのは1時間強なのだが、「その他」時間で1時間半が計上されている。
いろいろ調べて、乗換え1回、1時間強ぐらいでいける電車があったので、それを利用しようと思った。
が、途中の乗換え時間が4分しかなくいので走らにゃならんかもしれないと思ったのと、やることもなくて暇だったのとで、1本前の電車に乗る。
まあ、途中で乗り換えの電車を待つのに1時間ほど待たにゃならんけど、適当に時間潰せばいいや、と思っていた。
大曲駅(乗換駅・おおまがり)は新幹線も止まるぐらいだし、構内に喫茶店ぐらいあるでしょう。
大曲駅着。
構内には喫茶店なんか、ありゃしねえ。
ただの待合所と、吹きっさらしのホームのみ。
昨日、秋田まで新幹線で来たときにとおっているのだが、ちょうどこのあたりでは寝ていたので、わからなかった。
仕方が無いので、駅のベンチで、缶コーヒーをすすったり、ゲバスで古いゲームしたり、持ってきた小説を読んだりして時間を潰す。
《教訓:希望的観測に基づいて、旅の計画を立てない》
乗り換え電車に乗る。
ワンマン運転のスーパーローカル線。
扉の開閉は押しボタン式。
無人駅では、料金精算は整理券方式。
線路が通っているのは、民家の裏庭としか思えないような場所や、田んぼのド真中。フェンスも無い場所も多い。
そんな路線と全く同じルートを新幹線が通っていることおに、新鮮さを感じる。
家の近所で遊んでいて、転がったボールを追いかけて子供が線路に飛び出し、新幹線にはねられる...などという事故が起こるんじゃないか...などと無意味な心配をするが、そもそもはねられる立場にとってはワンマン運転ローカル電車だろうと新幹線だろうと、たいして違いが無いことに気づいて馬鹿馬鹿しくなる。
《教訓:勝手に妄想して勝手に突っ込んで勝手に馬鹿馬鹿しくならない》
そんなこんなで角館着。
武家屋敷の町並みを歩いたりいくつもある資料館を見て回ったり味噌きりたんぽを食いながら休んだり売店の地酒試飲をハシゴしたり小田野直武の銅像が「風雲児たち」の絵柄とえらく違っていたんで違和感を感じたり昼飯で2種類ある地ビールの片方を飲んだので別のも飲んでみようと後で別の店に入ったらこちらでは先に飲んだのと同じやつ1種類しかなかったので仕方なく同じのを飲んだりしながら過ごす。
余談ではあるが、武家屋敷「青柳家」の敷地内に「小田野直武の生涯」だかそんな感じのタイトルの絵入り説明板がある。これが、よくある小中学生向け簡易解説ではなく、様々な事実の絡みだとか因果関係だとか真偽の定かでない諸説だとかが述べてあって、普通に読んでいて面白かった。
《教訓:どうでもいいことをダラダラと書き連ねて、普通の旅レポートではメインとなるようなネタを「余談」で片付けない》
片道で1280円もかけて角館に来ている。
いつもの無計画旅行ならば、この近くで宿を探すなり、もっと遠くの別のところに移動したりしたかもしれない。
しかし今回は、すでに出発前に、今日の分の宿泊場所も秋田市内で予約してしまっている。
仕方が無いので、また1280円と1時間強をかけて秋田に戻る。
夕飯。
ガイドブックで見つけた、地酒10種類飲み比べメニューがあるという店に行く。
休みだった。
仕方が無いので、昨日、市内を歩いていて見つけた、比内地鶏料理が自慢という店に行く。
満席だった。
いまさら引き返して別の店を探すのも悔しかったので、そのまま歩きつづける。
店がありゃしねえ。
結局、1時間ほど歩いた挙句、泊まっているホテルのすぐそばの、醸造所直送の地ビールが飲めるという店に落ちつく。
チーズの盛り合わせに、上モノがでてきて満足する。
腹いっぱいになって、ホテルに戻ってボケーとテレビを見ながらこれを書くつもりがつい見入ってしまう。
2時間ほどテレビをみながら無為に時間を過ごした後に、これを書く。
明日の予定は全く考えていない。
続く
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