昔々、ある所にコックさんがいました。【コック】
コックさんは、この国のお姫様に懸想しておりました。【王女】
しかし、一介のコックとお姫様では、なかなか接点がございません。そこで、コックさんは美味しい食べ物をいっぱい作って王家に捧げれば、お姫様への想いがかなうかもしれない、と思いました。【食物】
そして、そのコックさんは、美味しい食べ物を作るための修行の旅に出ました。【旅】
その修行の旅で、幸運なことに出会ったのです。【幸運】
その幸運なこととは、小人にであったということでした。【小さな】
なぜ幸運なのかと言うと、その小人は、とっても料理がうまかったからです。その小人に、コックさんは聞きました。
「美味しい料理の作り方を教えてくれ」
しかし、その小人はずるがしこかったので、すぐには教えてくれませんでした。【賢い】
ですが、結局はどうにか小人から話を聞くことができました。この国には長いこと失われていた幻の食材というものがありまして、それを探しに行くことになりました。【長い間、失われる】
そして、ある村にやってきました。【村】
その村には、大きな森があり、その中に失われた食材がある、と小人に言われていたので、彼はこの村にやってきたのです。恐ろしげな森だったのですが、コックさんは勇気を出して森に入って生きました。【森】
実は、その幻の食材というのは、カエルでした。【カエル】
そのカエルがいると言うのは、森の中の島でした。森の中には湖があり、そこに浮かぶ島にいるというカエルを探しに行きました。【島】
ところが、そこには罠がしかけられていました。【罠】
それは、魔法の罠でした。【呪文】
罠にかかったコックさんは、蝶にされてしまいました。【変身】
そこへたまたま、良い魔女が通りかかりました。【魔法使い】
良い魔女は街に住んでいましたが、魔法に使う薬草などを取りに、この森にやってきたのです。【街】
良い魔女は有能でした。蝶を見てひとめで、これは呪いで変えられた人間であるということがわかりました。【事実が明らかになる】
彼女は良い人だったので、呪いを解いてあげようと思いました。ところが、呪いを解くためには、ある道具が必要でした。その道具は、遠く離れたところにあります。【遥か遠く】
ですが、それを取りにいって、蝶を人間に戻してあげようと思ったので、そこへ向かいました。その道具は、遠くに有る国の女王様が持っていました。【女王】
しかしその女王様は悪賢い人間だったので、その道具をくれませんでした。
困った魔女は、
「道具が手に入らない。どうしよう。でも、この蝶は助けてあげたい」そう考えた結果、お城の宝物庫に忍び込むことにしました。【王宮】
そしてその道具を手に入れることができました。蝶を元に戻してあげることもできました。
これからわかるように、最後には純粋な心を持つものが勝利するのです。
(P:「ちょっと待てーい!」「料理はどうなったんだよ」「コックさんは?」「お姫様への恋もあるし」「いや、結局、この魔女が心が純粋だったから勝ったと」「それまでの話は、全部前振りかい」「結局、幻の食材は幻のまま...」)