昔々、あるところで、2人の男女が恋に落ちました。【2人が恋に落ちる】
恋におちた男女のうち、1人は国のお姫様でした。【王女】
しかし、お姫様は、ちょっと頭がバカでした。【愚かな】
お姫様の恋の相手は、乞食でした。【乞食】
乞食は、非常に頭の良い人物でした。【とても賢い】
乞食には、いつか学者になりたい、という夢がありました。【夢】
そのためには、非常に高い書物が必要でした。【本】
ところが、彼にはお金がなくて買えません。そこで、お姫様に、贈り物としてくれないかと頼みました。【贈り物】
(P:「ヒモじゃん」)
お姫様は、贈り物を手に入れるための計画を乞食に話しました。【計画】
この王国にはお城があります。【王宮】
「お城にあるから、盗んじゃいなさいよ」【盗まれた】
(P:「...まあ、バカ王女だから」)
しかし、この王国は政情不安定で、お姫様を王位継承者の座から追い落とそうと企む政敵がおりました。【敵】
その書物というのは、その敵が持っていました。そのため、お姫様は貰うことができなかったのです。
ある嵐の晩のこと。【嵐】
ある事実が明らかになりました。【事実が明らかになる】
実はその政敵とは、お姫様の子供でした。【子供】
しかし、その子供は、問題の本を無くしてしまったのです。【長期間、失われる】
乞食は、その失われた本の代わりになるものを求めて、旅にでました。【旅】
彼は、海を渡るために小舟にのりました。【ボート】
小舟に乗ってついた島には教会がありました。【礼拝堂】
彼はそこで、失われていた本がそこにあるのを発見しました。
本を手にとって読んでいると、突然、彼の姿が変化してしまいました。【変身】
とりあえず、食べるものを探すことにしました。【食物】
おなかのすいた乞食は、教会の食料を漁って食べました。すると今度は、彼の体が小さくなってしまいました。【小さい】
とうとう最後には、カエルになってしまいました。【カエル】
カエルになった乞食は、カエルの姿のまま旅をして、お姫様のところに帰って来ました。実は彼は、夜になると人間の姿に戻るのです。【夜】
お姫様に会って訴えました。
「せっかくのいい本なのに、読むと私、カエルになってしまうんですよ。これじゃ、手に入れられませんよ」
お姫様は悩みました。
実はこの王国では、王位につくと魔法の杖が与えられて、なんでも望みをかなえることができるのです。 しかし今はまだ王女なので使えない、どうしよう...などと言っているうちに、父親の王様が亡くなってしまいました。【孤児】
彼女はそのまま即位し、女王様になりました。
彼女は自分の愛人の乞食のために、魔法の杖をつかってやりました。
「この者が、本を手に入れて読んでも変身しないようにしなさい」
「わかりました」と杖が答えました。【物が喋る】
すると、問題の本が飛んできて、乞食の手の中におさまりました。
乞食はめでたく本を手に入れることができました...が、ひとつ問題がありました。
本を手から放すことができないのです。
そして彼女が生きている間じゅうずっと、それを取り外すことはできませんでした。